株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

「現場目線を強みに!」会社の統一施策を伝えつつ、エリア独自の戦略でショールームを導くサブエリアリーダーの役割に迫る

LIXIL Advanced Showroom(以下、LAS)は、2023年4月からサブエリアリーダーを6名新しく配置し、組織体制を改変しました。サブエリアリーダーは、地域ごとに異なるお客さまの特性にあわせたこまやかな戦略立案や対応を行うための重要な存在です。
新しくサブエリアリーダーに就任した村野さんと浅田さんはそれぞれのエリアの個性や、担当エリアでどんな活動を心がけているか、その役割や仕事に迫ります。

それぞれのエリアの個性や特徴は共通点もあれば地域差もくっきり

ショールームのマネージャーをしつつ、兼任で複数ショールームを統括するのがサブエリアリーダーです。村野さんは南九州、浅田さんは甲信越と、ともに大都市圏からは離れたエリアのサブエリアリーダーとして活動しています。

村野さん

私が担当するショールームは4つ。南九州と長崎が管轄の対象です。コーディネーターたちは明るく、ショールームはどこもアットホーム。業者さまともすぐ仲良くなるような、フレンドリーな人が多いですね。九州は方言も特徴的ですが、時には方言を使いつつ接客することもあり、親しみやすさでお客さまに喜ばれているところもあります。そちらでも方言は使われたりしますか?

浅田さん

私は甲信越の5ショールームを担当しています。関東圏に近いこともあって、方言はあまり強くなく、基本的に標準語になります。ショールームは地域ごとに少し色が違いますが、雪深い地域も少し関係しているのかどうか、コーディネーターは真面目で我慢強い印象で、10年目でも「緊張します」と言いながら接客をする人もいます。がんばり屋が多いと感じています。

村野さん

ビジネスとしての違いはどうでしょうか。私の担当エリアは高齢化が進んでいるのですが、リフォームよりも新築需要が高い傾向にあります。というのも、都市圏と違って土地はあるので、リフォームをするより2軒目を建てようとか、2世帯、3世帯住宅を建てようとされる方が結構いらっしゃるんです。家族7、8人でショールームに来られることもあってにぎやかです。一方で、リフォーム希望で来られるお客さまは、全国平均と比べると10%ほど少ない感じです。

浅田さん

高齢化という点では、甲信越も状況は似ているように思います。リフォームが増えてきてはいますが、新築需要の方が多いショールームもあります。別荘地でゆったり暮らされる方、50・ 60代でも新築を建てる方、二世代住宅の方も増えています。若い方は中古住宅を購入され、リノベーションする方もいて、リフォーム増加につながっていますね。来館に関しては、季節によって減るのが特徴だと思います。雪が多い土地は、個人で仕事をされる職人さんは、お休みをされることもありますから。そんな風に来館数が減る時期は、来ていただく努力もしますが、コーディネーターとのコミュニケーションを密にして、次の接客に活かせることをじっくり考える時間にもなっています。

村野さん

南九州エリアはリフォームが他の地域よりも少ないことが課題です。オンラインで遠隔リフォームコンシェルジュも活用していますが、会社が推進してきた「新リフォーム接客」のスキル習得にも積極的に取り組んで、リフォームのヒアリングを強化しています。

全国共通の施策を推進しつつ、エリア独自の視点でもショールームを導く

サブエリアリーダーの役割の一つに、会社の施策を噛み砕いてショールームに伝えることがあります。またそのエリアの特徴や傾向に合わせた取り組みも考え、両輪でショールームを運営していくことも求められています。

浅田さん

私はまだサブエリアリーダーとなって間もなく、市場のこと、エリアのことなど、一つ一つ理解している最中です。入社以来同じショールームではたらいてきたので、隣のショールームでもこんなに特性が違うんだ、と驚くことも多いです。

村野さん

サブエリアリーダーの難しいところは、ショールームのマネージャーを努めつつ、サブエリアのリーダーとして活動しなければならないことです。自分がマネージャーを務めるショールームで結果が出ていないときでも、サブエリアリーダーとしては各担当ショールームにあれこれ指導しなくてはいけません。

浅田さん

でも自分のショールームのマネージャーでもあるので、現場を理解した上でエリアマネジメントができるということですよね。現場を知っていることが一番の強みだと思います。

村野さん

現場がわかるからこそ、そういう位置に置かれているのですよね。現場を知っている意味は確かに大きいと思います。そこが、私たちの上のポジションにいるエリアリーダーとの一番の違いですね。

浅田さん

エリア独自の取り組みができるのは、現場を知るからこそ。現在私の担当エリアでは、来館者数を上げることに重点的に取り組んでいます。営業と連携し、来ていただいたお客さまに対して活動量を増やして、見積もりをお作りして、高確率で成約につなげることが大きな目標です。私のエリアで良いのは、人数が多くはないので、営業の方などもすべて顔と名前が一致することです。コミュニケーションが取りやすい環境なので、「同じ方向を向いて活動しましょう!」と足並みが揃いやすいです。また、コミュニケーションがしっかり取れているので、そこからリフォームにつながることもあります。他メーカーさんとも距離が近く、交流して情報交換をすることも多いです。

村野さん

私も今期は営業連携を非常に大事にしています。コーディネーターにも、営業やお客さまと近くなることに取り組んでもらっているところです。たとえばお客さまの場合は、新築なら家を建てられる住宅メーカーの情報を調べ、会話に取り入れるなど、会話のきっかけや深掘りをしやすくする工夫なんかがその一つ。そこからお客さまと親しくなって、より多くの情報提供を行い、見積もりを作り、評価していただいてお客さまの購買意欲が高まればいいなと思っています。ただ、お客さまと近いこととヒアリング力というのはまた別なので、そこはしっかり磨いていかないといけないんですが。

村野さん

取り組みを成果に結びつけるには、みんなとのコミュニケーションは欠かせませんよね。ショールームを訪問したときは必ずマネージャーとコミュニケーションを取り、コーディネーター個々とも話をするようにしています。あと、大事なのは俯瞰することですね。ちょっと離れたところからショールーム全体を見てみて、ウェルカムな雰囲気であるかどうかを伺ったり、館内の美化や掲示物についてもチェックしたりします。

浅田さん

マネージャーとのワン・オン・ワンは大事です。さらにコーディネーターとも時間があればなるべく1対1の時間をもらい、時間がないときでも必ず声をかけて話すようにしています。それはお互い変わらないですね。

村野さん

コミュニケーションは本当に大切です。私は特にマネージャーやチーフとの対話を大事にしていて、1対1の時間をなるべく取るようにしています。営業連携はマネージャー主体でやってもらっているので、そういった点でもマネージャーとの対話は大切です。

 

サブエリアリーダーに求められる役割とは

2人はサブエリアリーダーとして、5つのSMILE Valuesも意識したはたらきかけを行い、現場目線を大切にした、それぞれの人材育成論を持って活動しています。

村野さん

会社の方針や戦略を噛み砕き、そのエリアやショールームマネージャーの特性に合わせて伝えるのが、サブエリアリーダーの大きな役割です。伝わっているかどうかをちゃんと確認することも大事ですね。エリア特性に合わせて戦略を提案すること、そしてエリアの中から次期リーダーを育成していくことが求められると思っています。

浅田さん

サブエリアリーダーの強みは現場を知っていること、と言いましたが、現場を知っているってどういうことかというと、コーディネーターを知っていることだと思うんです。一人一人のコーディネーターをしっかり見て、理解して、人材を鍛える必要があります。そのコーディネーターに合わせ、いいところを伸ばしていきたいです。また、マネージャーの育成になると、さらに難易度が上がります。同じ目線に立てるときもあれば、エリアとして見たときには言わなければいけないこともあります。マネージャー個々の考えもあるので、それを尊重し、理解した上で対応しなくてはいけないですね。

村野さん

私はある時期から育成の方向をシフトしました。以前はある程度仕事ができている人や、突出した人を選んで、自分はフォローするぐらいで大丈夫、という人にフォーカスしていました。でもこのやり方では多種多様なリーダーが出てこないことに、周囲を見ていて気付かされたんです。私はせっかちなところがあるんですが、サブマネージャー時代の上司に「スピードだけではだめ」「あなただけができても意味がない」と何度も言われたんです。いくつものショールームでマネージャーやサブマネージャー等、いろんな経験をさせていただく過程でそれが理解でき、意識が変わっていきました。

今は突出している人ではなく、自分の言葉を持ってがんばれている人に注目するようにしています。私から答えを出すのではなくて、相手に答えを見つけてもらうような導き方というのでしょうか、そういう方向性で人材育成を行っています。

浅田さん

気づきを引き出すことは育成において大事だと思います。私は対話がその基本になると感じ、時間をかけています。相手の話をしっかりと聞くことで気づきを起こさせるようにしたいと思っています。SMILE Valuesだとリーダーシップ・主体性というところでしょうか。何をやるにしても自分が納得感を持って発信したり、自分で考えて行動することを大切にして欲しいんです。そうすることでマネージャーもコーディネーターも、仕事のモチベーションが上がるし、成長すると思います。私もやはり上司がよく話を聞いてくれる人だったから、お手本になっています。

村野さん

育成ってある程度時間がかかるし、待たなければいけないので、エリアとしての成果を出すこととのバランスが難しくもあります。そして今は世代や時代で価値観も多様ですよね。自分自身をアップデートしつつ、敬意・エスティームを大切にいろんな価値観を重んじながら接することで、チーフやマネージャーといったリーダーが生まれていって欲しいと思っています。私の活動を通じて「サブエリアリーダーになりたい」という人が増えていってくれると嬉しいんですが。女性の多い職場ですが、結婚してお子さんがいたりしても、リーダーとして活躍できる人を私のエリアから生みだしたいと思っています。

今、サブエリアリーダーとして目指すこと

LIXILショールームで重要な役割をになうサブエリアリーダー。それぞれの活躍がこの先のエリアの躍進にもかかっています。最後に抱負を伺いました。

村野さん

眼の前の目標としては、全社的にもエリア的にも、来館者数を増やすことが大切だと思っています。そして一件一件のお客さまに真摯に対応し、結果を求めていくのがまず基本としてあります。LIXILを選んでいただくためにはどうするか、エリアや自分のショールームに弱点があればどう克服をしようか等、みんなが自分で考えながら、LIXILショールームが地域ナンバーワンになっていくよう、マネージャーやチーフともども頑張っていきます。

浅田さん

そこは私も同じです。そしてそのためにも人材育成がすごく大切だと思っているんです。コーディネーターが頑張らないと、結果にはつながりませんから。だからこそ、私の仕事はみんながはたらきやすい環境を作ることになります。小規模なショールームを担当しているので、会社の施策に対してもフットワーク軽く動けるショールームになるような環境づくりをして、人材育成をしていきたいです。

村野さん

浅田さんはマネージャー歴も浅いのに、サブエリアリーダーになられました。若い方々の目標になると思います。

浅田さん

サブエリアリーダーになって、他のショールームの方と関われているのはとても楽しいです。そんな人が増えていくといいですね。でもまだサブエリアリーダーとして学ぶことばかりです。まずは今の仕事を自分で成果を出したいし、その上でその先のキャリアについても考えていきたいと思っています。

<プロフィール>
村野さん
南九州エリアのサブエリアリーダー。2002年にトステムに契約社員として入社。2013年に正社員に昇格し、九州南部各地のショールームでマネージャーやサブマネージャーを歴任したあと、2023年4月よりショールームマネージャー兼南九州のサブエリアリーダーに着任し、4ショールームをまとめる。

浅田さん
2014年に契約社員として入社し、3年後に正社員に。同一ショールームではたらく中で、チーフを経てマネージャーに昇格。2年間マネージャーを努め、2023年4月から兼任で甲信越のサブエリアリーダーとして5ショールームを受け持つ。