株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

誰もが健やかにはたらける社会に向けた一歩。女性が多くを占める会社だからこそ、生理について”正しく知る”を真剣に考える [笑顔ではたらこうVol.1]

LIXIL Advanced Showroom(以下 LAS)は社員の健康を考えて会社ができることを進めてきています。

今回は、健康にはたらき続けるために、女性が多い会社だからこそ真剣に「生理」について向かい合い考える「生理痛体験プログラム」の報告です。
講師として「生理痛体験デバイス」の開発や、職場改善のためのワークショップを実施されている「大阪ヒートクール」の方々にお越しいただきました。
また、健康的に働きつづけられる会社としてLASの進んでいく方向を鈴木社長に伺いました。

なぜ、「生理」を体感することが重要なのか

生理に関して全国レベルで調査したデータによると、生理痛や月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)による症状で辛いと感じていても6割以上の人が「いつも通り」に過ごし、約5割の人は周りに辛いことを伝えていないという実態がわかりました。
生理に関わる問題は、生理痛やPMSの個人差が非常に大きいことです。そして、約7割の人が自分自身の症状を客観的に把握できていないということです。

私たちは身体の不調を理解するためのさまざまなツールがあり、情報を手にする手段を持っていますが、それでも、毎月発生する自分の身体や周囲の人の身体の不調を客観的に把握できていないのが実情です。

客観的に把握することが難しく、女性でも個人差があまりにも大きい生理。
社員が健康に働きつづけるための会社であり、社会につながる第一歩として、互いに生理の痛みを体感し、考え、話し合いをする機会として生理痛体験プログラムが開催されました。

プログラムは以下3部形式で実施されました。

・生理前におきる不快な症状を含む生理の全体を理解する座学
・生理で発生する痛みを疑似的に体験する体験会
・座学や体験で感じたものを元にディスカッション

生理を客観的なデータで見つめなおし理解する座学

ここでは基礎的なデータを元に、生理を客観的に理解しました。よく知っている人もいれば、基礎的な情報でもあまり理解できていない人もいましたが、改めて理解を深めることができました。月単位で体調などを見ると想像以上にホルモンバランスが崩れていることも多く、ホルモンバランスが良い期間が思った以上に短いということ等を改めて全員が理解しました。

疑似体験で、生理という症状の一部を体験する

疑似体験では、奈良女子大学で開発された生理痛の体験ができる装置「生理痛体験デバイス」を準備してもらいました。
痛みのレベルは3段階。
最初は一番低いレベルからはじめ、少しずつ痛みのレベルをあげていきます。
体験者は、痛みをこらえながら、実際に荷物を運んだり、歩いてみたりと日常動作への影響を確認します。
男性の参加者からは、こんなに痛いのか、この痛みに耐えながら仕事をしているんですね、と言う意見が多くでました。痛いことは知っていても、やはり体験してみないとわからない痛みを知ることができ、実体験の大切さを感じたようです。

また女性でも、これはキツいという人から全然こんな痛さでは足りない、と言う人までさまざま。改めて、生理痛に限定しても、個人差が大きいことをお互いに理解することができました。

また、ほとんどの人が今まで同僚と生理痛について共有したことがなかったのですが、この体験プログラムを通して共有することができました。

実際に体感した後のディスカッションで

生理痛は生理という症状の一部です。
生理痛の疑似体験の後には、生理やそれ以外の痛みを持ちながら、どのように働いていくことが良いのか、について考えました。

今まで、女性たちが伝えにくい生理のことを伝えず我慢してしまう理由は、「表現しにくい」「わかってもらえない」「我慢するものだから」と言う意見が多く見受けられました。

今回は参加者全員が、生理による痛みを感じ、個人差が大きいことなどの共通認識をもち、ディスカッションでは活発な意見交換がされました。

誰もがすこやかで、いきいきとやりがいを持ってはたらける会社であるために

ディスカッションでは、さまざまなアイデアが出てきました。

・ゆっくりと休める癒し空間があると落ちつける
・お互いに体調状況を共有する
・その日の体調ではできないこと、難しいことを全員がフォローする

など活発な意見交換がされました。

これは、生理だけでなく、他の体調が悪い状態でも使えるアイデアです。
こういったディスカッションを通して、今後実現できそうなことの取組みが会社全体として検討され続けていくでしょう。
また各拠点でも、恥ずかしい、と思っても自分の体調についてしっかりと仲間に伝えることや伝えられたことを受け入れる文化を作っていくことが必要です。

会社としては、今後も正しい理解を深めていく活動を促進することで、生理による大変さ、そして生理以外でも体調不良時の仲間同士の助け合い、そして会社の仕組みでフォローする必要があると考えています。
取組みはまだはじまったばかりです。