株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

今日まで、そして未来へvol.2
変わり続ける会社で果たした、キッチンのスペシャリストへの道〜前編〜

LIXIL Advanced Showroom創立10周年を迎えた2023年、共にはたらく仲間の過去を振り返り、そして未来の自分と仲間へ送るメッセージをお届けしていきます。

サンウエーブ時代からの変遷を知る茂木さんは、LIXILへの統合、新しい会社としてのLASの発足という激動をへて、ご自身のキッチン愛を伝えるためにこの10年を歩んできました。お客さまのみならず、コーディネーターにもキッチンの魅力を発信し続けています。

<10年前は何をしていましたか?>
会社の統合の末に新会社の発足!はたらく環境が変わり仕組みもどんどん変化した10年でした。

私はコーディネーターとしてのキャリアを、サンウエーブでスタートしました。その後会社がLIXILへ統合され、さらに2013年にはLIXILショールームの運営を行う、LIXIL Advanced Showroomが誕生します。この10年は、急激に進化していく会社の取り組みを、現場で目の当たりにしてきた時間でした。

そんな私の10年前ですが、毎日が忙しく、一生懸命に仕事に打ち込んでいました。複数の会社が一つになり、LIXILが誕生したのは2011年、12年前のことになります。サンウエーブはキッチンの会社でしたが、LIXILとなることで、浴室やトイレ、窓といった、家一棟分の提案ができる、スケールの大きな会社となりました。お客さまにとっては利便性が高まり、喜んでいただきましたが、コーディネーターとしては、扱う商品が増え、覚えることが何倍にもなりました。また、当時は1日の接客人数も、今と比べると考えられないほど多く、大量の見積もりや事務作業も1人で行っていました。こなすことで精一杯だったために、当時はお客さまを置き去りにしていった部分があったかもしれません。

そんな状況の中で、10年前の新会社誕生のニュースは、「LIXILになったばかりなのに、会社が変わっちゃうんだ!?」と不安と驚きでいっぱいでした。しかし、新会社設立の説明会で話を聞いてみると、「良いのかも?」という感情も出てきました。というのも、人財サービス会社のアデコが運営に携わることになり、「これまでより人財育成が発展するかも」と期待が高まったからです。

こうして変化への希望も感じつつ、2013年、新会社のLIXIL Advanced Showroomの一員として、私も新たな一歩を踏み出しました。

新会社になって研修も変わったと感じました。例えば集合研修で実際に集まり、付箋を使った意見出しを行い、お互いの対話を通して理解を深めていくディスカッションが多くなったこと。今までそういった形の研修はあまりなかったので、緊張感もありましたが、楽しくお互いの意見を出しあえるようになりました。

その他にも、会社から施策がどんどん展開され、業務の流れも大きく変わっていきました。もともとコーディネーターの仕事は、お客さまにお話を伺う時間と、それを元に見積もりを作るなどの資料化する後工程の時間があったのですが、後工程の部分が次第に分業化され、接客に集中しやすい環境ができていきました。

研修機会も増加しましたし、お客さまアンケートが、お客さまの声をしっかりと拾い上げるために、より納得感のあるものに変化していきました。人事制度等も変わり、さまざまな取り組みが猛スピードで進んでいきました。怒涛のように過ぎ去った日々は、最初は戸惑い、大変なこともありました。でも今振り返ってみると、楽しいこともたくさん経験し、実りの多い10年間だったと思います。

<この10年で一番大変だった思い出はありますか?>
誰よりもリシェルが好き!という想いで臨んだ、初代キッチンスペシャルコーディネーターの公募チャレンジ

会社設立から3年目の2015年、私のキッチン愛を示すチャンスがめぐってきました。
それは、特にキッチンのスペシャリストを育成するためのプロジェクトで、キッチンスペシャルコーディネーター(KSCD)という役割が創設されることになり、社内公募が実施されたのです。

私はそのとき、応募用紙に「私は全国にいるコーディネーターの中で、誰よりもキッチンが大好きです」と書いたことを覚えています。
振り返るとどきどきするような言葉です。全国には自分よりすごい人がいるかもしれません。でも、キッチンへの想いは誰にも負けない、そう思ったから書いたのです。
そして、自分の持っている経験、資格、コーディネーターのキッチンの接客の在り方、そして今後どうしていきたいかなど、入社以来キッチンに関わり、考えてきた想いの丈をすべて応募用紙に詰め込み、提出しました。

数週間後、当時のエリアマネージャーから、KSCDとして選出されたという連絡を受けました。「想いが通じた!」という喜びでいっぱいでした。

KSCDキックオフ大会

スケッチ研修

初代のKSCDは21名、全国のショールームから集まった、キッチン愛あふれるメンバーたちです。
新宿の高層ビルの一角に一堂が会し、「KSCDキックオフ大会」に参加したことを覚えていますが、LIXILや会社の本部のさまざまな人たちから、KSCDへの期待や役割などを伺い、関係者を交えた活発なディスカッションが行われました。キッチンに対する愛情は私が一番!と自負するメンバーとともに、力を合わせて取り組んでいこうと意気込みを新たにしたひとときでした。

私はそれまで、一つの拠点しか知らなかったので、同じこころざしを持つさまざまな知識や経験、考え方を持った仲間たちと出会えたことが、すごく刺激になりました。本当に高いレベルで自分の意見や疑問、仲間の想いなどを本気でぶつけることができたのです。ディスカッションを通して、「自分ももっともっと頑張らなければ」とモチベーションが高まりました。
そして研修後は、熱い想いを抱えて自分のショールームに戻り、自分が得た新しい刺激や経験、知識を、ショールームの仲間たちへ還元することに励む日々が続いていきました。

そんな風にスタートしたKSCDのプロジェクトですが、研修で最も印象的だったのは、商品軸だけではなく、キッチンを提案する接客スタイルを学ぶ研修です。外部講師の方をお招きし、人の話を聞いて、それを図にする『スケッチ研修』など、今までにないアプローチは刺激にあふれていました。

そうした研修を通じて、私たちは今までにない、新しい接客スタイルにつながることを習得していると思いました。それは、私も含めて、多くの仲間が、ぼんやりと描いていたお客さまのお話を伺い、そこから提案をするという姿でした。

そしてこの新しい接客スタイルが、私が超えるべき新たな壁として目の前に立ちふさがったのです。

キッチンへの愛情とこころざしを胸に、KSCDとして仲間たちと歩みだした茂木さん。
しかし、これぞ理想の形として描いた新たな接客スタイルは、試行錯誤の連続。なかなか自分のものにできず、悪戦苦闘が続きます。この壁をどのように乗り越え、さらなるキッチンのスペシャリストとなっていったのか、茂木さんの奮闘は後編へ続きます!

(後編へ続く ※近日公開)

 

<プロフィール>
2006年サンウエーブに中途入社。キッチンへの熱意は誰にも負けない、という気持ちで2015年に初代キッチンスペシャルコーディネーターに。現在はリシェルアンバサダーとして、人財育成にも精力的に取り組み、コーディネーターに対するトレーニングもマネージャーと連携しながら行っている。