株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

今日まで、そして未来へvol.2
変わり続ける会社で果たした、キッチンのスペシャリストへの道〜後編〜

LIXIL Advanced Showroom創立10周年を迎えた2023年、共にはたらく仲間の過去を振り返り、そして未来の自分と仲間へ送るメッセージをお届けしていきます。

新会社が発足し、初代キッチンスペシャルコーディネーター(KSCD)となった茂木さんと、KSCDの仲間たちは、キッチンを提案する新しい形の接客へのチャレンジを形にしてきました。

あふれんばかりのキッチン愛でこの10年を歩み、お客さまのみならず、コーディネーターにもキッチンの魅力を発信し続けている茂木さんの、10年ストーリーの後編です。

<この10年で一番大変だった思い出はありますか>
説明型から提案型へ、転換に苦労しつつも新しい接客スタイルに挑みました。

従来、コーディネーターの接客は、「これはこんな商品です」「こんな機能があります」と、製品の詳細や機能性について紹介する、「説明型」といわれるものが基本になっていました。しかし、KSCDが目指したのは、その逆です。商品ありきではなく、ヒアリングからニーズをキャッチし、ご希望に沿うものを提案することで、お客さまに寄り添うことを目指したんです。お客さまが普段どんな暮らしをしているのか、何に困っているか、キッチンで何をしたいのか、それを掴むために「聞く」ことをまず重視するやり方です。その上で、知識も経験もあるプロの視点で、使い方や空間まで含めて提案し、LIXILのキッチンにご満足いただきたいと考えました。

しかしこの提案型、やってみるとどうもうまくできません。それもそのはず、入社以来、10年近くかけて確立させてきたスタイルとは正反対なのですから、無理もないといえます。単に相手の希望を聞けば良いのでは?と思われるかもしれません。しかし聞き方がうまくないと、欲しい答えがぜんぜん返ってこないんです。お客さまが話しやすいと感じ、本当に望んでいることを引き出す話し方や質問の仕方は、やってみると想像以上の難しさでした。

<大変だったことをどのように乗り越えましたか?>
お客さまの表情が違う?接客が変わると、お客さまにも変化が起こりました。

お客さまの本当の要望や気持ちを、すんなり答えていただける環境をどう作るか、毎日の接客でチャレンジが続きました。説明しすぎてしまうこともあったし、質問の反応が少ないと、「今日はうまく聞けなかったな」としょんぼりしてしまうこともありました。毎日の接客を振り返り、当時使っていたカウンセリングシートを元に、聞き方を模索する日々が続きました。

しかし、こうして悩んでいたのは、全国のKSCDの仲間たちも同様です。みんなでああでもない、こうでもないと話し合い、理想の提案型接客を追究していきました。大変でしたが、それまで自分のショールームを中心にした、狭い世界しか知らなかった私には、とても刺激的な時間でした。全国各地のコーディネーターたちと交流し、一つのことに取り組むのは、入社してから初めての経験。すごく心強くて充実感もあり、横のつながりができたことは、その後の私にとって何よりの財産になりました。

こうして徐々に提案型の接客へと心身をなじませていきましたが、変わったのは私たちだけではありません。ヒアリングを行い、「こんなふうにキッチンを使えますよ」「LIXILならこうできます」と提案していくと、これまで以上に、お客さまの感情の動きが見えるようになりました。特に、気になることや疑問が解消されると、顔がパッと輝くんです。本当に“お客さまの笑顔のため”になることとは、ニーズをキャッチし、表現・提案してさしあげることなのだと、新スタイルへのチャレンジを通じて、お客さまが教えてくれました。そんな手応えが、お客さまアンケートにしっかり表れてきたことも嬉しかったです。

現在では私たちだけではなく、すべての水回りコーディネーターも、このヒアリングを重視する提案型接客へと転換してきています。その始まりを私たちが担い、引っ張ってきたということにも自負を感じています。

<キッチンへの想いを教えてください>
リシェルアンバサダーとして、キッチンの魅力を多方面から伝えることが使命です。

私はキッチンが大好きです。

キッチンは時代によって大きく変化してきた設備であり空間です。壁に向かって据えるスタイルから、次第に対面スタイルが主流になり、それに伴って家族のコミュニケーションが増えていきました。キッチンが家族の居場所として当たり前になったというのが、素敵なことだと思います。そして、LIXILのキッチンはどんなお客さまにも合わせたサイズや色、スタイルを提案できるところが楽しくて、これまでキッチン一筋でやってきました。KSCDになったのも、好きなキッチンをもっと広く知ってもらう活動ができると思ったからです。また、2020年からは、LIXILキッチンの魅力を伝えるアンバサダーとしても活動しています。

キッチンの魅力を伝える牽引役として、活動にはいろいろありますが、コロナ禍になる前は、ショールームでキッチンを使った実演イベントを開催しました。リシェルを検討されているお客さまを対象に、商品の開発ストーリーを披露し、また実際に料理を作って使い勝手を体感いただきました。このイベントでは技術者の開発秘話にすごく感動されたお客さまから、「絶対使いたい」と言っていただけたのが嬉しかったですね。日常生活が戻りつつある今、またこうしたイベントを開きたいと思っています。

ショールームでの研修風景

実演イベントでできた料理

コーディネーター対象には、同じように料理を作る研修を行っていますが、使って感じた使い勝手や機能のポイントを、自分の言葉でお伝えできるようになってもらいたいなと思っています。そのほか、オンラインで人財育成も行っていますが、こちらは社内SNSでもポイントを発信し、多くの人に見てもらえるようにしています。育成に関しては全国の仲間とも随時やりとりをしていますが、オンラインの発達で、自分だけで完結せず、相談できる環境がある今は本当にありがたいです。こうした活動を続けて、お客さまにもコーディネーターにも、キッチンの魅力を今以上に感じてもらえいたいと思います。

<キッチンの未来と、ご自身の未来は?>
10年前、いま、そして未来もキッチンとともに歩みたい。

今の時代、キッチンはLDK空間に溶け込み、夫婦ともに、あるいはお子さまも含め、家族みんなが集い、使う場所になってきました。だから誰もが使いやすいキッチンというものが求められているし、これからますます主流になっていくのではないでしょうか。LIXILのキッチンはそうした、どんな人でも便利で、楽しく使えるキッチンです。それをどう伝えていくかが、アンバサダーとしての腕の見せどころといえますね。

個人としては、この会社でのキャリアは長くなり、KSCDやアンバサダーといった役割を努めるまでになりました。この10年を振り返っても、知識はもちろん、人を教え導くスキルを身につけることができ、一回り大きく成長できたと思います。

未来のことはまだわかりませんが、お客さまにキッチンを提案するということは、まだまだやりたいですね。もちろん私の教えが次世代のコーディネーターたちに引き継がれ、個々の成長につながってくれたら嬉しいです。そうした新世代の育成も楽しみながらやっていきます。

私はキッチンが大好きです。

この想いでこれからも、キッチンの素晴らしさを発信し続けていきます。

<プロフィール>
2006年サンウエーブに中途入社。キッチンへの熱意は誰にも負けない、という気持ちで2015年に初代キッチンスペシャルコーディネーターに。現在はリシェルアンバサダーとして、人財育成にも精力的に取り組み、コーディネーターに対するトレーニングもマネージャーと連携しながら行っている。