株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

メンバーの半数が時短勤務者!何気ない朝の雑談タイムが育てる「おたがいさま」の精神

女性が活躍しているLASでは、子育て中で時短勤務をしているコーディネーターがたくさんいます。

今回紹介する秋田ショールームは、6名のうち3名が時短勤務者。ショールームマネージャーの高橋さんも2人のお子さんを持ち、時短勤務をしながらメンバーにとってよりよい環境づくりにはげんでいます。多様なメンバーがはたらく秋田ショールームですが、どんな努力や支え合いで運営を行っているのか、高橋さんにお聞きしました。

若手からベテランまで、幅広い年代のコーディネーターがはたらく秋田ショールーム

私は2017年から、秋田ショールームでマネージャーを努めています。当ショールームの特徴は、私を含め、6名のうち3名が時短勤務者であるということです。コーディネーターは5名、勤続年数は長い方から20年・15年・12年・7年・5年と、幅広いメンバー構成になっています。7年と5年の方と私が時短勤務で、20年の方は子育ては一段落しており、お孫さんが居ますし、親世代のサポートのため、勤務を調整するメンバーもいます。明確に介護世代、というわけではありませんが、何年か先にはそれに近い状態に入っていくかもしれません。このように、多くのメンバーが家庭の状況に合わせたはたらき方をしており、仲間でそれをサポートしあっているのが、秋田ショールームです。

時短メンバーが多いと大変では?と思われるかもしれませんが、全員が互いを理解して助け合いながら、日々の仕事をこなしています。時短メンバーは限られた時間内で効率よくはたらく意識が高いです。また、急な体調不良者が出ても、「しっかり休んでね」と、無理をしないように気遣う、優しい姿勢がみんなにあります。

皆が心地よくはたらけるショールームをどう作っていくかは、私のマネージャーとしての大きなミッションのひとつです。どのような対応やコミュニケーションでショールームを回しているのか、今回は私自身のことを交えつつ、ご紹介したいと思います。

育休終了と同時にショールームマネージャーに!驚きと衝撃の職場復帰

昔から住宅に関わることに興味があった私は、短大を卒業してINAX(LIXILの前身)に入社しました。新宿や立川といった東京のショールームで9年を 過ごしたのち、 結婚を機に地元に戻り、現在は2人の子どもの育児をしながら、秋田ショールームで2017年からマネージャーを務めています。

秋田では当初チーフをしていましたが、1人目を産んで仕事に戻るときに、ショールームのマネージャーとして復帰することになりました。マネージャーはショールームを引っ張る大事な立場。「時短勤務なのに私が?」と、衝撃を受けたとしかいいようがない心境でした。準備万端で就任とはいえない状態でしたが、復帰後にマネージャー研修を受けるなど、はたらきながら自分をレベルアップさせていったというのが正直なところです。そして2年後には2人目を授かって再び育休に入り、2020年に2度目の復帰を果たしました。

結婚や子育てを機に仕事を辞めようと思ったことは、一度もありません。夫とは幼なじみで付き合いが長く、私がこの仕事を好きなことをよく理解してくれていました。秋田に戻ることになったときも、「せっかく希望した仕事ができているのに、地元で違うことをするなんてもったいないよ。続けるべきだよ」と言ってくれて嬉しかったですね。私自身、仕事を辞める気持ちはありませんでしたが、そんなふうに背中を押してもらったからこそ、今も好きな仕事を続けられています。

2人の子どもを育てながらのマネージャー業は、大変なこともたくさんあります。それでもこなしていけるのは、理解のある夫はもちろん、私たち夫婦の両親も支えてくれているからです。週末は夫が育児をし、また私が研修などで数日家を空けるときは、両親に頼ることもあります。こちらに来てもらったり、子どもたちを親に預けたり、そのときの状況に応じて家族が助けあい、やりくりしています。私も夫も両親も、そして子どもたちも、みんながちょっとずつ頑張る、そんな状態でしょうか。お互いの両親も仲がよく、みんなが協力的で、環境に恵まれていることに感謝するばかりです。

「おたがいさま」の精神で支え合う仲間たち

私自身だけではなく、ショールームのメンバーたちも長年のうちに、ライフスタイルの変化がありました。私が秋田ショールームに来たときは、時短勤務のコーディネーターは1人もいませんでした。その後メンバーが少し入れ替わり、結婚されて子どもを持つ方が少しずつ増えてきたんです。

メンバーには助け合いや、みんなが公平にはたらくにはいい方法がないか、と常に模索する雰囲気があります。時短の2人は退勤時間が決まっているので、15時以降の予約は割り振らない等の配慮をしていますが、生産性が高く、限られた時間でも積極的にお客さまを受け持ってくれています。やり残した仕事があれば、翌日朝礼までの時間を使って片付けるなど、効率を考えて動いてくれていますね。ベテラン2名は子育てを経験しているので子育てへの理解が大きく、また唯一フルタイムのメンバーは、チーフとしてみんなを引っ張ってくれています。

私はそんなメンバーの様子を伺い、話を聞くことを大事にしています。時短に限らず、急なお休みは誰にでもあり、そんなときは他のメンバーがカバーすることになります。 “おたがいさま”という想いで、メンバー同士でそれについてあれこれ言うことはありません。ただ、休む方は内心には「負担をかけているかな」という気持ちがあり、カバーする方は、やることが増えるのは事実。そんなときには私が「そうだよね」と、想いを汲むように話を聞くのも大事なことです。そこから具体的に「会社にこんな制度があればいいよね」「手当が考慮されるといいのに」といった声が出てくることもあります。時短が多いからこそ、多様なアイデアが出てくるのは、秋田のいいところかもしれません。

そんな私自身の毎日はどうかというと、実は勤務時間自体はフルタイムと大きく変わりません。もともと早めにショールームに出勤するタイプなので、8時半にはショールームに着き、9時半の朝礼までに仕事をしたり、みんなと話したり。17時には退勤しますが、たくさん話をできていることで、メンバーたちともうまく連携が取れていると感じています。

雑談タイムは、互いを理解する大事な時間

時短勤務者が多い状況で、人数的に「ピンチだ!」と追い詰められたことはほとんどありません。それはなぜかというと、メンバー間のコミュニケーションが取れているからだと思います。よく話すのは、秋田ショールームの特徴のひとつで、たとえば、朝は私だけではなく、他のメンバーも早めに出勤してくることが多いんです。前日の残務をこなす人もいますが、さしあたって急ぐことがないと、お茶を入れ、おやつをつまんで雑談タイムがスタートすることもしばしば。孫もいたりするメンバーもいるので、世代を問わず子どもの話は盛り上がります。また、休日も家族でどこへ行ったなど、プライベートの話題を共有していることが多いので、みんながどんな家族で、どんなライフスタイルなのか、なんとなく把握できています。だからこそ、「お休みします」となったときも、「おたがいさま」「ゆっくり休んでね」という気持ちになれるのだと思います。また、雑談をしていると仕事上で役立つ意見や要望が出てきやすいですね。この雑談タイムは、秋田ショールームにはなくてはならないものです。

また、2013年にLIXIL Advanced Showroomとなってから、多様な方々がはたらきやすい会社に変わってきたことも、私たちのショールームに無関係ではありません。私が入社した頃は時短ではたらく雰囲気がほとんどなかったけれど、今はそれが当たり前になりました。そして、さまざまな理由で人員が足りなくなったときは、エリアトレーナーや、サブエリアリーダーが助けに来てくださったりします。秋田は一番近いショールームでも300キロ以上離れていて、急にヘルプを頼むことはできないので、昔なら現場の人間だけで頑張って疲弊してしまっていたでしょう。はたらきやすい会社にしようという会社の姿勢が、私たちを支えてくれていることも、ありがたく感じています。

「どうすればできる?」みんなで考えてより良いショールームにしていく

秋田ショールームは全6名というこぢんまりとした規模の分、個々の顔が見え、まさに“エスティーム(敬意)”を持ちながらはたらくことができているショールームだと思います。感謝と敬意がなければ、良い職場環境は構築できません。一人一人が無理なくはたらける環境を整えるために、私はマネージャーとしてしっかり敬意を表現しながら、メンバーとの関係を強くしていきたいと思います。

同時に、お客さまへのサービスについても常に上を目指し、結果も出さなければなりません。時短が多いはたらき方の課題は、オンラインと融合した接客に積極的に取り組むことで、解決することができそうです。オンラインサービスは今も進化を続けているので、私たちが便利というだけでなく、お客さまにとっても素敵なショールーム体験だと思ってもらえるよう、環境を整えて活用していきたいですね。

私はマネージャーとしてコーディネーターに聞いて、より良い方法を探っていくタイプです。常に課題に対して「どうすればできる?」と考えてもらえるように投げかけ、より良い意見ややり方を引き出すことを意識しています。子育てや介護と仕事の両立は、この先も続いていく課題です。秋田だからこそ生まれたアイデアでショールームを活性化させたいし、どのような方でもはたらきやすい環境を作るのに貢献できるといいですね。会社にも役立つような取り組みやアイデアが出てくるよう、頑張っていきたいと思います。

<プロフィール>
2005年INAXに入社。東京のショールームで9年間勤務したのち、結婚後は地元・秋田ショールームに勤務している。休日は子どもと遊ぶことが多いが、もともとは夫婦でスキーや登山を楽しむアウトドア派。子どもたちが成長すれば家族でキャンプを楽しみたいと考えている。