株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

組織を“見える化”するエンゲージメントサーベイを、より良い職場づくりに活用

社員が会社と絆を深め、互いに影響を与え合い成長していくことは、企業活動における理想的な形です。そのためには社員の会社に対するエンゲージメント(仕事や組織に対する愛着等)を高めることは必須といえます。LIXIL Advanced Showroomでは、課題発見や組織の活性化のためにエンゲージメントサーベイを導入し、社員がイキイキと働き、はたらきがいを感じられる組織風土作りに取り組んでいます。

従業員満足度調査からエンゲージメントサーベイへ

2019年の11月から、社員のエンゲージメントを高めるための施策として、月1回のエンゲージメントサーベイを開始しました。それ以前は年に1回の従業員満足度調査を行っており、さまざまな改善や施策により、職場環境における満足度は年々向上していました。そして、次のステップとして必要なものだと捉えているのが、 “エンゲージメントの向上”です。組織や会社への愛着を深めることで、“満足”にとどまらない、会社に愛着を感じ、充実感を伴って働ける職場づくりを実現していくためです。

 エンゲージメントサーベイは、組織に対する自発的な貢献意欲や、主体的に仕事に取り組んでいる心理状態を指標化する調査です。職場の生産性に大きな影響を与える点で、満足度調査とは性質が異なります。簡単なアンケートに答えることでやりがいや達成感、人間関係等を示すスコアが即座に算出され、組織の状態が可視化されますが、学術的な裏付けある設問から、改善ポイントが数値で見えるのが大きなメリットです。このスコアを元に経営陣、エリア、ショールーム、個々の社員が良い組織作りのためアクションを起こしていくことで、エンゲージメントを高めてより良い組織へとアップデートし、社員のはたらきがいを高めていくのが理想的な形です。

参考:(株)アトラエ提供資料より

スコアが示す会社の健康状態 

ここまでの調査で、事前の課題感と実際の結果とのズレなど、実際にスコアが出てわかったこともあります。例えば、結果はショールームによって差がありますが、職務や自己成長、使命や目標の明示といった「支援」項目は比較的高いスコアが出た一方、「やりがい」や「達成感」の項目では、マネージャーが想像していたよりも低かったというショールームがありました。このように、想像や感覚ではなく、具体的な数値で現在の状態がわかることに、エンゲージメントサーベイの意味があります。ただし、スコアの高い・低いはある程度出るものであり、毎月の健康診断のようなものです。マネジメント側は数値に左右されすぎず、スコアから仮説を立てて改善し、あるいは良いスコアをさらに伸ばすための取り組みの継続が大事になってきます。

スコアが上昇している項目の良い事例として、エリアマネージャーが訪問回数を増やして話す機会を多く持ったり、人間関係を築くためのワークショップを取り入れたりしているショールームでは、エンゲージメントの高まりが目立っています。コロナ禍において、オンライン会議システムによるコミュニケーション増えましたが、それによって訪問する機会が限られていたエリアマネージャーとコーディネーターが話す機会も増えました。その結果、会社の事業戦略や方針についてコーディネーターたちもより深く理解できるようになり、いいスコアにつながっているショールームもあるようです。

サーベイのスコアを元に、全社的なアクションを起こしていく

導入からしばらく経過し、全国のマネージャーたちもスコアに対する理解が深まってきました。現在はショールームによってスコアに対する取り組みに差があるため、次は全社的にアクションを起こし、改善への取り組みについて考え、また良い事例を共有して互いに高め合う形を作っていくことを目指します。全国のショールームマネージャーと本社人事部門でミーティングを行い、エンゲージメントの課題についてのディスカッションを開催するなど、具体的な動きも始まっています。

社員一人一人がエンゲージメントに関心を持ってはたらくことが、仲間や会社との絆を深め、同時にエンゲージメント自体を高めていくと考えています。エンゲージメントが高まれば、会社としての持続的成長へもつながっていきます。今後も社員の積極的なサーベイへの参加を期待するとともに、目指す組織風土を作るためのアクションが会社全体で出てくる流れを生み出し、それを会社としてより良い施策や制度へとつなげていきたいと考えています。

▶代表鈴木インタビュー記事
「“繋がる”価値が今ほど高い時代はない」LIXIL Advanced Showroom社長が語るエンゲージメントの価値