株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

深掘りヒアリングが飛躍のきっかけに。マスターインフルエンサーとなった今も続く飽くなきチャレンジ

LIXILショールームでは、全国で1000名を超えるコーディネーターがはたらいています。その中から毎年、影響力や発信力を期待される存在として、スペシャルコーディネーターやマスターインフルエンサーが選ばれます。2024年度、その1人に選ばれた小林さんは、もともとチャレンジ精神豊かな性格。そこからさらにきっかけを掴み、大きな飛躍を遂げました。そんな小林さんの成長秘話を紐解いていきます。

目標を立て、結果を出したいと思い実力を磨きつづけた

「マスターインフルエンサーに選出されたよ」。マネージャーからそう伝えられたときは、何が起こったのかわかりませんでした。まったく予想もしていなかった出来事にただ驚くばかりだったのを覚えています。ただ、仕事を精一杯頑張り、また結果を出したいという想いはあったので、素直にうれしい受賞となりました。

私が評価いただいた、お客さまからの満足度と、ご成約いただいた実績が多かったことについては、社内での数字の見える化が進んだことが大きいと思います。以前は具体的な数字はすぐにはわかりませんでしたが、現在は実際にお客さまがご購入いただけたかを自分で把握できるようになりました。目安があるからこそ目標を立て、そこを目指して頑張った結果がついてきたのだと思います。

また、お客さまの支持を多くいただいている点は、半年に渡って受けた研修が大きいと思っています。私はショールーム内でキッチンのプレミアム商品を担当しています。LASにはキッチンスペシャルコーディネーター(KSCD)というスペシャリストが何人かいらっしゃいますが、そのうちの一人から自分の接客を振り返り、さらなる提案力を向上させるための研修を受ける機会がありました。2週に一度、オンラインでマン・ツー・マンの研修を受けた結果、提案力だけではなく、お客さまがどう感じ、何を求めているのかまで追求した接客ができるようになりました。その結果としてお客さま満足度が今までより高くなり、商品を選んでいただけることが増えました。

できているようで足りていなかった、深掘りヒアリング

コーディネーターとして10年以上勤めてきたので、自分ではヒアリングはある程度できていると思っていました。新しい接客スキルの研修も受けており「大丈夫だろう」「できている」と気づかないうちに満足していました。その、「だろう」の部分を客観的に見てもらうことで、更なる可能性に気付かされました。

気付かされたのは、お客さまニーズを深くほりさげる「深掘りヒアリング」の必要性。基本のヒアリングはできているけれど、そこをさらに広げる拡大質問など、改めて指摘されると「これほどできていないのか」と愕然としてしまいました。

ヒアリングを聞いていただきながら、「お客さまが言われたことはこちらの方が大事だったのでは」「言葉を変えて整理してしまったね」などと、何度も細かく指摘していただきました。そして私自身もお客さまが想像している理想の住まいがどんなものか、お客さまに語っていただいた言葉から何をピックアップしてまとめるかなど、個人でもひたすら練習しました。そんなことを繰り返しているうち、ある接客で、お客さまの理想はこういうことなんだろう、とまとめて表現すると

「そうそう。そうなんですよ!」

そう言っていただけました。そのとき、KSCDに言われていたことが私の中で完全につながり、壁を破った感覚があり、成長を実感できたんです。

お客さまに選んでいただけたのはなぜ?アンケートを読んで理由を探り、次の接客に活かす

深堀りヒアリングができだして、成約をしていただける数が上がっていくと、今度は「なぜ選んで頂けたのだろう?」とお客さまの気持ちを知りたくなりました。今まで以上にお客さまアンケートを積極的に回収しようと動くようになったのです。

お客さまの声は、顧客満足度の指標の一つですが、私自身の糧です。「こういう部分を気に入ってくださったんだな」「こう感じられたのなら、もっと違う提案をすれば良かったな」といった振り返りができ、良い部分もそうでない部分も次の接客に活かすことができています。すべてはつながっていて、成約できたから理由を知りたい、理由がわかったから次の接客にも活かす…そんなサイクルを回すことがどんどん次へとつながっていくんです。

こうしたきっかけとなったKSCDには本当に感謝してもしきれません。「必ず恩返しをしよう」という気持ちでいっぱいでしたが、マスターインフルエンサーという称号をいただけたことが何よりの恩返しといえます。受賞を伝えると本当に喜んでくれたことが、私にとっても本当にうれしい出来事でした。

「私はチャレンジできている?」新しい世界へ飛び出した理由

私はコーディネーターになる前は保育士をしていました。子どもに接するのは楽しく、やりがいも十分ありました。子どもたちは日々ものすごい勢いで成長していきますが、私も「いろんなことにチャンレジしようね」と言い続けて接していました。でもある程度経験を重ねていったときに、ふと思ったんです。
「子どもにチャレンジを勧めているのに、自分自身はどうだろう?」と。

ちょうどその頃、一般企業に勤めた経験のある保育士の同僚に言われた「一般企業に勤めたら考え方がすごく変わるよ」という一言がとても胸に刺さりました。そこで私も新しい世界を知ろうと、思い切って保育士を辞めたんです。

コーディネーターの仕事については何も知りませんでした。パソコンのスキルを身につけるために入ったビジネススクールの先生に、「小林さんはショールームで働いていそう」と勧められたのが、この世界に入ったきっかけです。最初は見積もりを作るような仕事かと想像していましたが、接客からパソコン作業まで、想像以上にたくさんの知識やスキルが必要な仕事でした。でも当時の私は「挑戦したい」という意欲にあふれていて、また先輩たちがとても楽しそうなこと、そして未熟な私の仕事ぶりもしっかり見ていてくれて、さり気なく指摘してくれる温かな環境は居心地がよく、この仕事に魅了されていきました。

各地を転々としながら、仕事を続けてこられた喜び

楽しんで仕事を覚えていきましたが、私の夫は転勤が多い仕事でした。夫の転勤が決まり、私も転勤にあわせて転職することを考えていました。でも意外だったのは、当時のマネージャーの「次のところでもはたらくよね?」という言葉。ごく当たり前のように声をかけていただき、転居先に近いショールームへ配置転換していただきました。その後も転勤が続き、結果的に4つの地域のショールームを転々として、今また最初のショールームに戻ってきています。途中で子どもが生まれ、度重なる引っ越しや保育園探しは大変でした。でも私自身は行く先々のショールームで勤務を続けることができ、育休からの復帰では通勤時間が短くなるよう、自宅に近いショールームの勤務に変えてもらったこともあります。

また、時短勤務でもありがたい対応をしていただきました。時間が足りずに仕事が残ってしまうのがもどかしく、マネージャーに相談したところ、「じゃあ、フルタイムに戻して1時間早く来てみたら」と、提案していただいたんです。通常は9時半から18時のところ、8時半から出勤してデスクワークに集中することで効率がよくなり、仕事も家庭も無理なくこなせるようになりました。当時こそ特殊な対応でしたが、私の事例や他にもニーズがあったことで、このはたらき方は現在、制度として確立しています。

思えば、私自身チャレンジのためにこの会社に入りましたが、会社も私たちがはたらきやすいよう制度を作り、配置転換の配慮をするなど、さまざまなチャレンジをしてくれているように思います。そうした結果、私たちのワーク・ライフ・バランスが成り立ち、はたらき続けていられることに感謝しています。

これからも新しい挑戦は続いていく

ここまでさまざまな方に助けていただいて実力を身につけ、その結果マスターインフルエンサーという称号もいただきました。地方にいるといろんなものに縁がないと思ってしまいがちですが、そんなことはありません。会社が幅広くいろんなことを見て、評価してくれていることを今は実感しています。全国のコーディネーターたちとも社内SNSを通してつながり、仲良くなり、学び、刺激もたくさん受けられているのも楽しいですね。つながりを感じつつ自分もさらに頑張ろうと思えるのが、いいことだと思います。

私はチャレンジを求めてコーディネーターになりました。
かつての園児たちが大きくなり、ショールームに来てくれることもありますが、私の頑張りの成果を見てもらえているような喜びを感じます。
そして、私の挑戦はまだまだ続きます。

現在目指しているのは、リフォームコンシェルジュ。リフォームは住宅そのものに深い知識が必要な分野です。内容や提案の幅が広く、専門知識でお客さまをご案内している様子を見ると、私もあんな風に喜んでいただきたい、と思うようになりました。リフォーム需要は社会的にも増えていますし、決して無駄にはならないチャレンジでもあります。次の目標として、叶うように頑張っていきたいと思っています。

 

 

<プロフィール>
2013年に派遣で入社し、その後正社員に。子どもの小学校入学を期に地元に戻り、実家の協力を得つつ仕事と家庭の両立に励む。マスターインフルエンサーとしては、自治体との共同プロジェクトで浴室の説明を市長に行うなど、社外活動にも参加する機会を得た。