株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

「育児休業を取って本当に良かった」男性コーディネーターが“育休”で得た新たな視点と、ワークライフバランスへの意識

LIXIL Advanced Showroomは、5つの行動指針・SMILE Valuesを体現する行動として、SMILE Styleを定めています。これは心身ともに充実し、今まで以上に多様性のあるはたらき方を実現するスタイルのことで、育児もそのスタイルの一つです。

このたび男性コーディネーターの櫻田さんが、初めて育児休業制度を活用され、多様なはたらきかたを示す一つの例を作りました。どのような時間を過ごし、何を考えられたのか、お話を伺いました。

「いつか機会が来たら、私も取得しよう」がついに現実に

私はコーディネーターとして入社し、6年目を迎えます。この春、我が家に待望の第一子が誕生し、男性コーディネーターとして初めて、1ヶ月の育児休業を取らせていただきました。

私は独身時代から、時がきたら育児休業制度を使おうと考えてきました。というのも、私たちの会社は女性が多く、育児と仕事を両立して活躍しているコーディネーターの姿には、たびたび感銘を覚えることがありました。上司には男性の育児休業は、会社にいい影響を与えるといわれたことがあり、男性の育児参加を歓迎している雰囲気も感じていました。育児休業は法律で認められている労働者の権利です。ならば自分もいつかは、と自然に考えるようになったのです。

休むことについては、皆に負担をかける点が気がかりでしたが、ショールームマネージャーや上司が気軽に相談に乗ってくれ、コーディネーター仲間からも「赤ちゃんと触れ合ってね」と言ってもらい、心が軽くなりました。制度の中身については、調べて初めて知ることが多かったです。休業は1回のみと思っていましたが、タイミングによっては2回取得も可能です。育児休業給付金の仕組みもわかっていませんでした。制度の中身をよく知ると、取り方や時期によってメリットもあります。私は調べるのがぎりぎりになってしまったのですが、今後法律も変わりますし、取得を考える方は早めに準備して、制度を存分に活用して欲しいと思います。

目標設定や率先して動く力など、育児や家事でも活きたバリュー

こうして休んだ1ヶ月は、家事と育児に集中しました。分担については妻と話し合って決めましたが、概ねうまくいったと思います。私は仕事においてはモチベーションとリーダーシップというバリューを重視しているのですが、育児や家事でも目標を立ててそれをこなし、また率先して動くという、バリューに基づいた意識が活きました。もちろんすべて計画通りではなく、子どもは妻が抱っこしていないと寝てくれないなど、代われないこともありました。その分、洗濯や掃除、洗い物など目についた家事は私が担当し、朝は妻をゆっくり寝かせ、私は早起きして動くなど、時間差による効率化も考えました。

しかし改めて家事に取り組んでみると、その作業量に圧倒されました。乳児がいると汚れ物は増え、通常の家事より手間がかかります。私がいないときは妻がすべてを1人でこなしていたんだと思うと尊敬の念がわき、ただただ感謝するばかり。休業中はしっかりサポートしようという気持ちでいっぱいになりました。

休業して良かったことはたくさんあります。妻が喜ぶだけではなく、妻の両親と接する機会が増えました。遠出はできず、出かけても買い物程度でしたが、「いろんなところに家族で一緒に行けてよかった」と喜んでもらえました。生活も規則正しくなり、早朝にはランニング、子どもが寝ている時間は資格のことを調べ、ニュースもよく見ました。仕事をしているとできていないことが多かったので、すき間の時間を自分のために使えたことも良かったです。

育児休業で得た観察力を仕事に活かしつつ、今後も妻のサポートを

ほかにも得られたものはたくさんありますが、仕事に活かせるという点で大きいのは観察力がついたことです。妻と子どもを優先して過ごしていたおかげで、ちょっとした表情や様子の変化にすぐ気付けるようになりました。そこから子どもが泣いているからこうしよう、妻が疲れている様子だから自分が何をしようといった、アクションを起こしていけるようになったんです。これは仕事にも生きるものだと感じています。お客さまの笑顔のために動くのが、私たちのミッションでありバリューです。家事・育児で培った観察力を、これからはお客さまのため、そしてショールームで一緒にはたらく仲間のためにも活かしていけるのではないかと思っています。

一方、休むことのデメリットや不安は特に感じませんでしたが、男性の育児休業取得が進まないのは、やはり仕事に復帰できるかという不安が一つの要因だと思います。私はときどき社内のワークプレイスを覗いたりしていましたが、LIXIL Advanced Showroomは特に変化の早い会社なので、そこに遅れないようにという気持ちはありました。もし私よりも長期の育児休業を取得するとなったら、会社といかに接点を持つかということが課題になるかもしれません。

あっという間の1ヶ月でしたが、育児休業を取って本当に良かったと思っています。職場と家を往復する日々から、一歩立ち止まる時間を得たことで、これまでを振り返るとともに、この先の自分のライフワークバランスについても考えることができました。以前は外で仕事を頑張り、家は休憩する場所という感覚でした。しかし妻にとっての家は、休憩所ではないことに気付かされました。過去の過ごし方を反省するとともに、今後はできる家事を継続し、妻のサポートをして育児に参加していくつもりです。また、社内で男性の育児休業取得を推進するには、私自身の発信が重要だとも感じています。私がどんなことを経験し、それによって何が得られたのか、さまざまな機会を通じて発信していきたいと思います。

<プロフィール>
2016年に入社し、これまで2ヶ所のショールームを経験。特に最初の配属先では時短勤務者が多かったことで、育児休業について考えるようになった。育児休業終了後も掃除や洗い物など、気づいた家事は率先して行っている。

参考リンク:厚生労働省「育児・介護休業法について」