株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

多様性の表現者として「私でいいのかな?」から「私だからいいのかな」の境地へ〜2022年度スペシャルコーディネーターインタビューvol.3・宮本さん〜

ショールームコーディネーターのロールモデルとして活動する、1年任期のスペシャルコーディネーター。個人を掘り下げる個別インタビューは最後の3人目、宮本さんの登場です。中途入社で産休や育休、そして体調不良による傷病休暇も経験しながら、スペシャルコーディネーターに選ばれた宮本さん。選出にふさわしいのかという葛藤を抱えながらも、これまでの経緯や経験も自分の持ち味と納得し、コーディネーターの仕事や周囲への発信に取り組む心境を語っていただきました。

充実した活動を続ける中で、改めて見つめ直した自分の価値

スペシャルコーディネーターに任命され、自分の人生において忘れられない日々が続いています。最近も来年度の新入社員の前で私の経験を話したり、コーディネーターのつける新しいバッジデザインの選定にも参加したりしました。ブランドムービーの撮影も行ったので、どこかでみなさんに私が映った映像を見ていただく機会があると思います。これまで私は、接客とパソコンの前で仕事をすることしか知りませんでした。スペシャルコーディネーターになることで、これまで知らなかった会社や仕事の側面を知り、楽しく活動をさせていただいています。

コーディネーターを代表し、ショールームの顔として貢献できていることは本当に嬉しいのですが、一方で、「私はなぜ選ばれたんだろう」「私でいいのかな」とプレッシャーを感じていたことも確かです。私は成績がすごく良いとか、お客さまの評価がすごく高いとか、そんなことはぜんぜんなく、他の2人に比べて足りないと思うことばかりです。いざ選ばれてみると、自分自身の存在価値を探して自問が続きました。

でも、そんな思いも徐々にふっきれていきました。佐藤さんと今野さんという2人の優れた仲間と一緒に活動ができ、3人で語り合いましたが、2人も私と同じように悩みを抱えていました。誰もが自信満々でいるわけではないとわかったと同時に、想いを共有し、支え合える最高の仲間に出会えたことで、私でいいんだ、と次第に納得できるようになっていきました。

「多様性のかたまり、それこそが私」、伝えられることは伝えたい

そんな状態ではありましたが、改めて自分の強みを考えてみると、真っ先に思い浮かぶのは「多様性」です。

LIXIL Advanced Showroomは多様性を大事にし、いろんな特徴を持った人がいきいきとはたらける環境であることを大事にしています。私の場合、中途採用でこの会社に入り、最初はフルタイムではたらきました。そこから産休・育休を取得し、現在は子育てをしながら時短勤務をしています。また、がんばりすぎる性格で、体調を崩して傷病休暇をいただいたこともあります。一時は復帰できるのかと思える状態でしたが、マネージャーやショールームの仲間たちに支えてもらい、今は元気に楽しくはたらくことができています。

こうやって振り返ってみると、私自身が多様性のかたまり、あるいは多様性のスパイスといってもいいような存在だと思います。そしてこれは他の2人にはない、私独自の大きな特徴といえるものです。だったら、私がスペシャルコーディネーターとしてできることは、これまでの経験を周囲に伝え、表現することです。それこそ私が選ばれた理由であり、価値ではないかと最近は思っています。かつての私のようにつらかったり、悩んでいる人が今、どこかにいるかもしれません。私の経験や想いを広く伝えることで、そうした人に少しでも勇気を与えることができたら、私の存在に意味があると思います。機会があるごとに話すようにはしていますが、この先も意識していこうと思っています。

オンラインのおかげで、スペシャルコーディネーターがみんなの身近な存在になれている

スペシャルコーディネーターになってよかったのは、多くの出会いに恵まれたことです。

私は地方のショールームに在籍しているので、普段会える人は限られています。しかし、スペシャルコーディネーターになることで、世界が変わりました。「スペシャルコーディネーターになれば、全国にいる志の高い人に出会えて、そういう人たちと一緒に活動できることに醍醐味があるよ」と言って、薦めてくれたマネージャーには感謝するばかりです。2人のかけがえのない仲間に出会い、さまざまな経験をさせていただくことで、いちコーディネーターだった頃にはなかった視点もできて、貴重な時間を過ごしていると思います。

また、会社はオンラインに率先して取り組んできましたが、そのおかげで広くいろんな情報が伝わりやすくなり、ショールームにおける存在感も上がってきていると感じます。社内SNSへの発信を見てくださっている方もいますし、ショールームのサイネージにもスペシャルコーディネーターが登場します。ショールーム間をオンラインでつないでやり取りするとき、「スペシャルコーディネーターの宮本さんですね、お話してみたかったんです」と言われることも増えました。「芸能人に会っている気分です」と言われたときはさすがに驚きましたが(笑)、改めてこの肩書が持つ影響力の大きさを感じ、恥ずかしくないように務めなければ、と気が引き締まりました。

私でもできる、と思ってスペシャルコーディネーターを目指して欲しい

コーディネーターのその先を目指す人にとって、スペシャルコーディネーターは大きな目標となるものだと思います。何事にもパーフェクトな人が選ばれているのでは、と多くのコーディネーターが思っていると思います。でも多様な経験をしてきた私を知ってもらうことで、「私でもできるかも」と思ってもらいたいですね。私のように地方の小さなショールームにいても、休職といったことを経験しても、時短勤務でも関係ありません。どんなコーディネーターでも目指すことができ、またそうやって頑張ろうとする人を会社や仲間が支えてくれます。ロールモデルというとなんだか重いもののように感じます。もちろんプレッシャーは0ではありませんが、3人で支え合い、楽しむ心があれば大丈夫だと思います。

残りの期間の目標は、3人が欠けることなく任期を全うすることです。私たちが楽しんでこの役割を努めていることを発信して、キラキラしたイメージで次の方へと引き継ぎたいです。それが、ステップアップを目指す全国のすべてのコーディネーターへのメッセージになると思います。

<プロフィール>
2015年に中途入社。スペシャルコーディネーターとCXグランプリにノミネートされ、見事スペシャルコーディネーターに選出された。傷病休暇からの復帰後は無理しすぎないよう心がけており、休日は体調を維持するため、好きな韓流ドラマを見ながらゆっくり過ごすことが多い。