株式会社LIXIL
LIXIL Advanced Showroom

マネージャーからコーディネーター、リフォームコンシェルジュへ〜はたらき続けるために選択したキャリアチェンジと、新たな環境での挑戦〜

はたらき続ける上では、ライフステージや環境の変化とともに、誰もが一度や二度は何らかの決断をくださなければならないときがあるでしょう。そんなとき、自分がどんなキャリアを築いていくべきか、迷い、悩むはずです。家庭の環境が変わることでキャリアチェンジを経験された田中さんに、ご自身の選択や、新たな挑戦をしている現在のはたらき方について伺いました。

コーディネーター、マネージャーを経て、在宅勤務に至るまで

私は入社以来、環境の変化があるたびに選択を迫られ、自分のはたらき方を変えてきました。今回はそんな私の経験をお伝えしたいと思います。

入社してショールーム勤務になってから、私がたどった変遷は以下のようになります。

・水まわりコーディネーター(トステム入社、9年6か月)
・ショールームマネージャー(7年)
・水まわりコーディネーターにキャリアチェンジし、時短勤務(1年3か月)
・遠隔リフォームコンシェルジュとして時短勤務(2023年2月〜)

このようなはたらき方をしてきたのは、家庭の事情が大きな理由です。
私には、2人の子どもがいますが、第二子は1人で生活することが難しい障がいを持っています。そのため、トステムに入社する前の10年間は、家事と介護を中心に生活してきました。その後、夫の両親と同居してサポートしてもらえるようになり、好きなインテリア関連の仕事をしたいと思い、就職しました。コーディネーターになってからは、マネージャーも経験させていただき、挑戦にやりがいを感じる日々でした。しかしその後は両親が相次いで体調を崩し、マネージャー職に集中することが難しくなって、キャリアチェンジを決断。仕事と家庭の両立ができるだろうかと悩んだ末に、介護時短勤務のコーディネーターを選びました。さらにその後は、在宅勤務の遠隔リフォームコンシェルジュへと転身を遂げ、現在に至っています。

続けるか、辞めるか、さまざまな葛藤の末に選んだキャリアチェンジ

もともと、結婚後は育児をしながらでもはたらくことが希望でした。それができたのが結婚10年後でしたが、インテリアに興味があったので、ショールームの仕事は楽しく、ショールームマネージャーにも任命していただき、チーフとともにショールームを盛り上げていく喜びも感じていました。こうして重ねていたキャリアに変化が起こったのは、マネージャーとしてしばらく経過した頃です。同居の両親が相次いで体調に問題を抱えて闘病に入り、子どものことも考えると、「マネージャーとしてこれまでと同じようにはたらき続けることは難しいのでは?」と感じるようになりました。

最初はどうやってマネージャーを続けるかを考えました。しかし、マネージャーはとても責任の重い立場です。どれだけ全うできるかわからない中、私の希望だけで継続することは、周囲に負担をかけてしまいかねません。この先どうするかを考え続けていく中で、「マネージャーを他の方にバトンタッチし、今の自分にできる仕事を探そう」となったのは、自然ななりゆきでした。

マネージャーから職務変更したとしたら、一体どういうはたらき方ができるでしょうか。
デイサービスに通う子どもを別の施設に預けられないか、残業が少なく融通がある程度利く仕事はないか、など、さまざまな方向から模索や検討を繰り返す日々が続きました。

しかし、どのようなはたらき方になっても簡単なことではなく、「最悪、仕事を辞めることも考えなくちゃいけないな…」と追い詰められたこともあります。そんなときに支えになったのが、周囲の仲間です。特に当時のエリアリーダーには長期間にわたり、何度も相談に乗っていただきました。そして、ショールームではたらき続けることを最優先に考え、2021年に時短勤務のコーディネーターとなることを選択します。そしてその後は在宅勤務へと、さらに転身するというキャリアチェンジを遂げることになりました。

自分の経験を活かすために、リフォームコンシェルジュに挑戦

現在の私は、在宅でオンライン対応を行う遠隔リフォームコンシェルジュ(遠隔RFC)です。マネージャーからコーディネーターに転身したあと考えたのは、社内のチャレンジエントリー制度を活用し、RFCを目指すことでした。リフォームは知識や経験が重要なので、私が長年積み重ねてきたことが活きると感じたからです。変化を好む性格なので、新しいことをやってみたかったのも理由の一つかもしれません(笑)。

RFCはリフォームという分野で深い理解と知識を備え、お客さま個々の生活スタイルにあったご案内や提案を行う、リフォームの専門家です。チャレンジエントリー研修期間にはオンラインを軸にしたカリキュラムの実施と、月に一度オンライン研修を受け、テキストや講師から学んで、お客さまに最適な間取り提案を行うといった実践的な課題もこなしていきました。研修を受けてみると、想像以上に幅広い知識が必要で、新しく知ることもたくさんありました。それでも、お客さまの事情を理解し、生活に踏み込んでお困りごとの解決に向けてリフォーム提案をすることは、非常に大きなやりがいです。こちらが深く聞けば聞くほど、お客さまにご納得やご満足いただけるのが、何よりの醍醐味だとも感じました。

ただ、新しいチャレンジの中で一つだけ予想外だったのは、研修終了後はショールームに常駐するのではなく、在宅でお客さま対応を行う、遠隔RFCに任命されたことでした。PCの操作が得意とはいえなかったので、オンラインの仕事に最初は驚き、不安でした。それに、ショールームという現場で、お客さまの顔が見えるなかで育った私にとっては、オンラインという環境で学び、お客さまと接することは、非常にドキドキするものでした。

デビュー当初は画面の前で待機している間ずっと、本当に自分の心臓の音が感じられるくらいに緊張しっぱなしでした。それでも指導役のシスターがつきっきりで教えてくれて、またグループのミーティングやチャットでみんなが支えてくれたおかげで、何とか研修を過ごし、一人で接客をすることができるようになりました。でも少し慣れてきた今も、緊張はなくなることはありません。「今日はどんなお客さまと出会えるだろう」と、毎日画面の前でドキドキワクワクする毎日が続いています。

また、オンラインの仕事では、リアルなショールームとは違う、全国の仲間からのサポートとつながりを強く感じることができています。接客では、南は九州から北は北海道まで、本当に全国のお客さまとつながり、ご相談にのらせていただいています。遠くのお客さまとオンラインでつながると、私の住んでいる地域と違いが面白く、不思議な感じがします。またお客さまをつないでいただく、全国のコーディネーター仲間とも話をすることが増え、これまでにない新鮮さを感じつつ、新たなチャレンジを楽しんでいます。

今は遠隔リフォームコンシェルジュとして一つでも多くの経験を

遠隔RFCとしてはまだスタートをきったばかり。もっと知識をつけて、お客さまに適切な情報を提供できる、頼りがいのある存在になることが目標です。そのためには、1件でも多くのお客さまに対応することが大事です。慣れるにつれて「やってみたらできる」という気持ちも湧いてきたので、楽しみながらやっていきたいと思っています。

在宅勤務になり、生活も変わりました。これまでは通勤に車で片道1時間かかっていましたが、それがなくなった分、身体の負担が減りました。ただ、現在も少し特殊なはたらき方をしていて、デイサービスのない土日は子どもの世話を家族に任せ、ショールームに出勤しています。これは上司に子どもが家にいると仕事に集中しづらいと相談したところ、「じゃあ土日はショールームに来れば?」と提案していただいて実現したはたらき方です。こうした小回りを効かせてもらえるのも、関わってくださった皆さんが、「何とかできないか」を真剣に考え、実現できる可能性を探っていただいたからです。おかげで在宅と出勤の併用で、メリハリのある日々を送ることができています。

周囲のフォローに感謝しつつ、新たな役割でこれからも進んでいく

ここまでさまざまな業務を経験し、キャリアの変遷がありました。
本来、私のような家庭の状況なら、正社員としてはたらくのは難しいことだと思います。でもいろんな方が相談に乗ってくれ、辞めないでもいい方法や、できる仕事を考えていただきました。経済的なことを考えると仕事は続けたかったので、家庭とのバランスを取りつつ活躍できる場を与えていただいたことには感謝しかありません。
今の私は、一人で考えていた時には全く想像していなかったところに立っています。これは、何もなかったところに、相談することで少しずつ開かれてきた道です。

人生の岐路に立ったとき、自分に合った道を一生懸命考えて、それでも迷ったら、私は、「相談してみましょう」と言うでしょう。
この会社ではたらくみなさんは、仕事以外のことを相談していいのか、と迷わないで欲しいと思います。
相談することで、私は自分では想像もしなかった道を開くことができたんですから。

<プロフィール>
インテリアに興味があり、ショールームへの就職を決める。家庭状況によりプライベートな時間がなかなか取れないが、ドライブが好きで、車の運転は1人になれる貴重な時間なので、山道を走って気分転換をするのが息抜きになっている。